卵巣がん | 末期がんの緩和ケア ご家族のための「在宅緩和ケア」「食事」「自宅での医療」の知識【神奈川県川崎市幸区の在宅緩和ケアクリニック】

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卵巣がん

1.卵巣がんの特徴

35年で約4倍に増加

卵巣は、子宮の両脇に1つずつある親指大の卵子を作っている臓器で、女性ホルモンが分泌される場所です。月経時、成熟した卵子が毎月1回1つずつ卵巣から飛び出し、子宮に送られ、子供が授かれる状態にします。

卵巣がんは、婦人科系がんでは約70人に1人の割合で発症し、卵巣がんは婦人科系がんの中で乳がんに次いで2番目に発症率が高いがんです。罹患率は、40代から増加し、ピークは50代と60代です。

卵巣がんによる死亡数は、1970年には1129人であったものが、2005年には4467人で、35年で約4倍に増加しています。アメリカは日本の約3倍、スウェーデンは約7倍となっており、日本でも将来欧米並みになるものと予想されています。

卵巣は「沈黙の臓器」ともいわれ早期発見が難しい

卵巣にできる腫瘍には良性と悪性との2種類があります。その2種類を総称して卵巣がんといいます。卵巣がんの85パーセントは良性といわれ、悪性度が比較的低い「境界悪性腫瘍」と呼ばれる卵巣がんもあります。

卵巣がんは、初期症状に乏しいため、卵巣は肝臓と同じように「沈黙の臓器」ともいわれています。はっきりとした異常を自覚する頃には、ある程度がんが悪化していることもあります。病j期が1期の初期に発見される患者は3人に1人に過ぎません。

じつは、早期発見のための有効な方法はまだ見つかっていません。もし年齢が40歳以降で、腹部に違和感(とくに腹部膨満感・下腹部の痛み・食欲不振・排尿困難や頻尿などの症状が1ヶ月に12回以上)があれば、ためらわず婦人科を受診するようにしましょう。また、経口避妊薬の使用は、卵巣がんのリスクを低下させるという報告があります。

2. 卵巣がんの発生原因

卵巣がんになってしまった原因

卵巣んになると、「なにが原因でがんになったのだろう?」と多くの方が自分の人生を深く見つめ直すきっかけになります。

しかし、なぜ卵巣がんになったのかは、実はだれにも分かりません。危険な因子がなくてもがんになりますし、どんなに危険な因子が多くあっても、がんにならない人もたくさんいるのも事実です。

卵巣がんになるリスクが高まる因子は以下のとおりです。

1.たばこを長期間吸っている

2.食事は肉や脂質が多い食事が中心で、野菜をあまり食べない

3.お酒をよく飲む

4.閉経後、10年以上にわたってホルモン補充療法を受けている

5.不妊治療のため排卵誘発剤を服用している

6.肥満である

7.血縁者に卵巣がんを発症した人がいる

8.骨盤内炎症性疾患や多嚢胞性卵巣症候群(PCO)や子宮内膜症をもっている

9.出産歴がない

10.その他

ストレスも危険因子です。ストレスは免疫力を低下させることがわかっています。ストレスを溜め込まず、だれかに「話す」(=放す)ことで、執着から解放されて自分から手放すことができます。わたしはいつでもあなたのお話を聞く準備はできています。

3.症状と検査の方法

初期症状はほとんどなく、少し進行すると・・・

・ガスがたまることがよくある
・便秘などの便通異常
・生理以外のときにも不正出血がある
・おりものの量が増えた
・下腹部にしこりのような違和感がある
・下腹部に痛みがある
・お腹が張る感じがする(腹部膨満感)
・トイレが近い、または排尿困難
・食欲不振 

検査方法

ステップ1 問診

 問診では、次のような質問があります。受診前にまとめておくとよいでしょう。

・いつから症状が現れたか、悪くなっているか、良くなっているか?
・他の病院を受診したか、治療を受けてきたか、先生の診断は?
・今までに入院するような病気になったか、手術を受けたことがあるか、内服している薬はあるか?
・アレルギー体質かどうか?
・血縁関係の人にがん体験者やその他のがんの治療経験があるか?
・直近にあった月経の状況
・妊娠歴

ステップ2 内診・直腸診・血液検査・ 超音波検査・CT検査・MRI検査

超音波は、お腹の上、または腟の中から超音波をあてて調べます。卵巣腫瘍の性状を見たり、腫瘍と周囲の臓器との位置関係や別の臓器などへの転移の有無を調べます。また、転移のある卵巣がんではほとんどの人の腫瘍マーカーCA125が陽性で、多くは非常に高い値になります。

ステップ3 ステージの確定と治療方針の決定

卵巣がんの病期は、1期、2期、3期、4期に分類されています。主な治療法として、手術(外科治療)と抗がん剤治療(化学療法)の2つを組み合わせで、卵巣がんの患者さんのほとんどに対して一般的に抗がん剤治療を行っています。

また、病期を問わず、体と心のつらさを和らげる緩和ケアを同時に行うのが一般的です。

検査における患者さんへのアドバイス

疑問・不安を解消することで、患者と医師の“信頼関係”は築かれる

たくさん行われる検査に、不安を感じられる方も多いことでしょう。もし、不安があれば、遠慮せず、担当医師に次のように医師に質問してみましょう。

「いま、なにを調べるための検査なのですか?」
「その検査は、本当にやる必要はあるのですか?」
「自分はいまどのステージですか?」
「今後、どのような治療をしていくのがベストですか?」
「QOL(生活の質)をなるべく落とさない治療法はどれですか?」

ご自分から、積極的に質問していきましょう。このような会話を交わすことで、おたがいに“信頼関係”を築くことができます。「安心して治療に向きあえる」という土台づくりこそが、卵巣がんに負けないファーストステップです。

4.卵巣がんでおこなう主な治療法について

卵巣がんの治療は、主な治療法として、手術(外科治療)と抗がん剤治療(化学療法)の2つを組み合わせです。

卵巣がんは、婦人科がんの中でも抗がん剤による薬物療法(化学療法)にもっとも感受性が高い(薬がよく効くことを医師はこのような表現をすることがあります)がんとして知られています。

以前はよく、手術によって取りきれないがんに対して放射線治療が行われましたが、最近では主として抗がん剤治療が中心です。放射線治療の目的は、脳や骨などへの転移の症状を緩和するために用いられています。

①手術(外科治療)

1期および2期のがんではまず手術を行い、腫瘍の完全摘出を目指します。それには以下の4つの手術法があります。

1.卵巣切除:卵巣のみ、または卵管や子宮を含めた切除。
2.大綱切除:大網(胃から垂れ下がって、大腸小腸をおおっている大きな網のような脂肪組織)の切除。切除しても大きな影響はありません。
3.リンパ節郭清:リンパ節とリンパ管を系統的にすべて切除。
4.大腸、小腸、脾臓などもがんと一緒に切除。

●メリット

転移や再発率を下げることができます。

②抗がん剤治療(化学療法)

「抗がん剤は毒だ。医者の金儲けのために患者は利用されている」といった話がまことしやかに語られています。抗がん剤を使用中は、一時的に免疫力は落ちますが、治療後は体力は徐々に回復するので、けっしておそれるものではありません。

治療の目的は、術前化学療法、術後化学療法、遠隔転移に転移があるとき、または転移がなくても再発する可能性が高いとき、再発してしまったときの治療法としておこないます。また、手術ができるがんに対して薬物療法を行い、できるだけ小さくしてから手術にのぞむ場合もあります。

強い副作用がある場合は、我慢せずに医師に相談し、継続を中止することもできます。

●メリット

・転移があっても、がん細胞の増殖を抑えて攻撃できる。
・ 最近では、多くの施設で外来化学療法が可能です。
 

●副作用

薬物療法は、正常な細胞も攻撃することになるので、薬物有害反応(いわゆる副作用)が生じることがあります。倦怠感、脱毛、嘔気、下痢、発熱、出血、脱水などです。女性ならば、将来的に妊娠・出産を希望するときは、まえもって担当医に相談しておくことが大切です。

しかし、近年では副作用に対する治療(支持療法ともいわれています)が、かなり進歩してきています。担当医に「副作用の症状を軽減させるための治療はありますか?」と相談してみましょう。

5.卵巣がんについてのデータ

手術後ケア(定期検診の頻度)

3年まで 1〜4か月ごと
それ以降は半年から1年ごと
※通院の間隔は病状や治療後の経過などによって異なります。

■卵巣がん術後に悩まされている方が多いリンパ浮腫について
術後数年経ってからも起き、早期に適切に対応することによって重症化を防ぐことができます。ある程度まで改善させることができるので、あきらめないでください。

治療には4つあります。「スキンケア」「医療徒手リンパドレナージ療法」「圧迫療法」「圧迫下での運動療法」です。

■日本人の卵巣がん発症数  毎年8000人以上

■卵巣がんの死亡数 毎年約4500人

■治療後の5年生存率
1期 88.7%
2期 69・9%
3期 39・2%
4期 24・5%

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